夢見るデリジョン 386 View (2023-06-12 20:03)

1stラウンドのモックドラフト(2023): あらゆるムーブの考慮

はじめに


保有する指名権は、3位、23位、43位の3枚だ。今年は豊作ドラフトと言われ、TOP3である3位指名権は例年の1位指名権に負けないほどの価値を持つ。23位指名権でもブレイザーズの助けになるロールプレイヤーを指名することができる確率は高い。だが、今ブレイザーズは不透明な位置にいる。誰を指名するかどころか指名権を使うかどうかすら分からない。そうなった時に、私たちファンができることは全ての可能性に備えることだ。今回はモックドラフトと銘打っているが、あらゆる可能性を想定し、注目のドラフト候補を紹介していく。良ければドラフト前の予習に使っていただけたらありがたい。※トレードによって別の指名権を手に入れる想定は行うが、選手の移動については一切考察しない。また、あらゆる可能性の考慮とある通り、とにかく噂がある指名権について話をする。実現可能性などは考慮しない。


ホーネッツに握られる運命: 3位指名のドラフト候補


Sean Highkinはブレイザーズが3位指名権を使う可能性を示唆している。実際に3位が予想される選手のワークアウトも精力的に開催しており、3位指名権は必ずしもトレードに使われる指名権ではない。そして今年の上位候補は近年でも稀に見る逸材だ。予習をしておくことに損はないだろう。では早速モックに移ろう。


最高の才能 Scoot Henderson (G league/Ignite/PG)


最高の才能を指名するならScoot Hendersonだ。私の意見ではここ10年で1,2を争う逸材で、カイリーアービングのスキルとドノバンミッチェルの身体能力を併せ持つ。オフボールでも滑らかで柔軟に動く賢いプレイヤーで、オフェンスに関してはすぐにでもNBAで異彩を放つだろう。また、上記の理由から指名権をトレードする場合にも彼が第一ターゲットになる。しかしながら、Scoot Hendersonは誰の目に見てもベストフィットではない。残念ながら彼と契約した場合にはロースターの整理が起こることは避けられない


ベストフィット Brandon Miller (NCAA/Alabama/F)


ベストフィットならBrandon Millerだ。206cmのビッグウィングで、精巧なシュートを広いレンジから打つことができる。スキルセットもサイズの割に充実しており、KDレベルのポテンシャルを感じる。ディフェンスもうまく、ブレイザーズの需要にかみ合っている選手だ。しかしながらマーチマッドネスではあまり活躍ができなかったため、NBA-readyではないかもしれない。また、素行面で評価をかなり落としている。ただし、現在はホーネッツが指名する予想が多い。ホーネッツがScootを指名すれば高い確率でブレイザーズは彼を指名する。ブレイザーズが彼を高く評価していれば、ロースターの整理が起こらない可能性もある。


ミステリー Amen Thompson (OTE/Reapers/PG,F)


未知だが魅力的なAmen Thompsonも3位候補の一人だ。ScootとMillerはホーネッツ次第だが、Amenは望めば確実に指名することができる。ESPNが彼をWembyにつぐ最大の才能と評している通り、7ftのウィングスパンと高いハンドリングスキル、パス能力には目を見張る部分がある。ミステリーなのは彼が所属するOTEのレベルがあまり高くないことに由来する。15歳のプロスペクト相手に無双され完敗を喫した過去もあり、トップの高校生チームに負けるという意見も珍しくない。となれば普通は3位で指名するわけないのだが、よりミステリーだったShaedon Sharpeを指名したブレイザーズならおかしくない。ミステリーだが、Scootよりもフィットするハンドラーに賭けてみる価値はありそうだ。


トレードダウンの可能性


トレードダウンもブレイザーズが選択し得る未来の一つだ。巷ではマジックの6位と11位を狙ったトレード案が加熱している。これらのトレード案の評価は置いておいて、この当たりのプロスペクトをおさらいしておこう。順位に関わらず、以下の4選手はトレードダウンの引き金となり得る。※あらゆる可能性を考慮する。


破壊的ウィング Cam Whitmore (NCAA/Villanova/F)


鋭いドライブとディフェンスを魅せるcam Whitmoreは6位指名権のベストターゲットだ。最も才能を感じるのは得点への嗅覚で、カッティングを主体に得点を量産する。身長はSF的だが、100kgを超える体重はPFまで守ることを可能にしている。オンボールでは視野が狭くなってしまう課題もあるが、オフボールスコアラーとしては即戦力だと言える。ただブレイザーズが彼を指名すれば一般的にはウィング過多のロースターとなってしまうことは否めない。


大型ディフェンダー Jarace Walker (NCAA/Houston/F,C)


ベストフィットはJarace Walkerだ。驚異のボディーフレームとアジリティで全てのポジションを守ることができる。ブレイザーズの弱点であるリバウンドが強く、軸となるPnRのロールマンとしての動きも素晴らしい。まさにベストフィットだ。シュートやスコアリングに弱点こそあるものの、勝ちに行くにはいい選択肢となる。


リムプロテクター Dereck Lively Ⅱ (NCAA/Duke/C)


Dukeのビッグマンはドラフトクラス最高レベルのリムプロテクターで、ゴール下をシャットアウトする。また、平均以上のパス能力を有しており、ショットセレクションが極めて優秀なところも魅力的な部分だ。ファールトラブルに陥り易く、多くの人が素材型として評価していることは理解しているが、センターの層が薄いブレイザーズへのフィットは良好である。今年はビッグマンのエントリー撤退が目立ったことで、予想順位が高くなってしまっている点はネックだ。


大型3&D Taylor Hendricks (NCAA/UCF/F,C)


規格外の3&D、Taylor Hendricksの最大の魅力はディフェンスだ。チームディフェンスを理解した驚異的なヘルプディフェンダーであり、カレッジで最高のディフェンス力を持っているかもしれない。ディフェンスがうまくシュートが打てるPFというだけでブレイザーズが指名するには十分だ。オフェンス面ではNBAに苦しむ可能性があり、時間がかかるかもしれないが、そこもブレイザーズと相性がいい。ブレイザーズにとって不安点はリバウンド意識が少し低い点のみと言える。


十人十色: 23位指名のドラフト候補


豊作と言われる理由は上位候補だけではない。23位指名には優れた才能と多くの優秀なロールプレイヤーが眠っている。誰を気にいるかはまさに十人十色だ。お気に入りのプレイヤーが見つかることを祈っている。


優秀なロールプレイヤー: 23位指名のドラフト候補


ロールモデル Andre Jackson Jr. (NCAA/UConn/G,F)


優勝チームの潤滑油Andre Jacksonは正にロールプレイヤーのロールモデルだ。Josh Hartを彷彿とさせるハッスルプレイヤーで、Justise Winslowのようにオフェンスをコントロールすることができる。爆発的なディフェンダーではないが、1-4番を守ることができる。スタープレイヤーポテンシャルは上位候補に劣るが、勝ちに行くなら最高の選手だ。


ラジコンビッグ James Nnaji (Spain/Barcelona/C)


ビッグマンはロッタリーだけではない。優れた運動能力と落ち着いた作戦遂行力を持つJames Nnajiはここ最近評価を上げた。有力なビッグマンのドラフト撤退を受けて、彼を安全に指名するには23位指名権が必要になる。プレータイムは少ないが、若くしてスペインの強豪に貢献している彼は即戦力と言えるだろう。ブレイザーズのセンター層の薄さ、PnR中心のオフェンスを考えてもフィットは申し分もない


ザ・即戦力 Trayce Jackson-Davis (NCAA/Indiana/PF,C)


無双し続けた大学最高のプレイヤーであるTJDも23位が指名レンジだ。彼をロールプレイヤーと評すのは間違いだという意見は最もだが、今回は即戦力ということでまとめる。シューティングに課題はあるものの、他の全てでは明らかにNCAAのレベルを凌駕しているPnRオプションとしては最高の才能を持ち、ショートロールから得点を取ることもパスを捌くこともできる。勝ちに行きたいなら彼を見逃す手は無い。


保証された活躍 Kris Murray (NCAA/Iowa/F)


安心できる指名ならKris Murrayだ。キーガンマレーの双子の兄弟で、NCAAでも似た成績を残した。大型の3&Dで、オフェンスには多くのパターンを持つ。特に魅力的なのはオフボールで、即戦力と言える。キーガンと比べるとロールプレイヤー的だという評価も多いが、ブレイザーズへのフィットは問題ない。


原石を磨く: 23位指名のドラフト候補


スコアリングウィング Maxwell Lewis (NCAA/Pepperdine/F)


絶大な人気を誇るスコアリングウィング、Maxwell Lewisも23位で狙うことができる。23位予想のプロスペクトとは思えないクリエイト能力と安定したシューティングが持ち味で、将来的にはチームを背負うスコアラーと成長するかもしれない。ただ、フィジカルが出来上がっておらず、ディフェンスに不安定さも残るので勝ちに行くならファーストターゲットではないかもしれない。


スターポテンシャル G.G. Jackson (NCAA/South Carollina/F)


特異な才能を持つG.G. Jacksonを23位で指名できるチャンスはヨダレが垂れるほどの誘惑だ。Carmelo Anthonyを彷彿させるスキルセットは魅力的だ。まだ彼ほどの決定力は持ち合わせていないが、落ち着いて育てることができれば今ドラフト最高の勝者になる可能性もある。ディフェンスを考えると、勝ちに行くピックではないが、再建なら話は別だ。


夢を見る Leonard Miller (G league/Ignite/F,C)


夢を見たくなるボディフレームを持つLeonard Millerはこのサイズに許される動きをしていない。ウィングレベルのハンドリングを有し、PnRハンドラーをやる場面すらある。運動能力だけでなく、オフェンスのスキルセットは豊富でこのタイプはNBAにもほぼいない。現状は中々危ないディフェンスをしているが、218cmのウィングスパンと高いアジリティで、将来はリーグ有数のディフェンダーとなる素質を有す。しかし、彼を指名するときは再建の時だ。その際には少しのジャンプアップが必要かもしれない。


結びとモックドラフト:終わりに


以上が私の考えるブレイザーズのターゲットとなり得るドラフト候補だ。結びにモックドラフトを載せる。あらゆる可能性を考慮したつもりだが、もちろん全てを網羅したと主張するつもりはない。もしも、ここに上がっていない選手をブレイザーズが指名したら?心配することはない。新たな選手を知るチャンスだ。もしも全てのドラフト権をトレードしたら?。。。


Brandon Miller
Andre Jackson Jr.

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