ハンドリング

　ハンドリング能力は凄まじくカイリーを彷彿とさせる。自信を持ってジャンパーを打つので、そのスキルが最大レベルに活かされている印象がある。

オフェンス力

　タフなシュートが目立つ中で、3P:27%、FG:42.9%は及第点として考えられる。得意のハンドリングを活かしてスルスルとディフェンダーを抜き、プルアップかフィニッシュへと繋げる。運動能力も兼ね備え、リム周りでは多彩かつ豪快なフィニッシュも行う。球離れもよく、周りの選手を活かして自らスコアすることもできる。このようにスコアリング能力は今ドラフトでも最高(19.2pts/36min)。

ゲームメイク

　ピックを上手く扱ったり、ビッグマンのパススキルを活かしてリムを狙う。パサーとしても素晴らしく、レベルの高いgリーグで8.1ast/36minと目を見張る数字を残す。ターンオーバーも4.5/36minとこの年にして完成度が高い。

1on1ディフェンス

　すらりと簡単にペリメータを突破される場面が多く見られ、突破された後にはかなり無抵抗。ディフェンシブレーティングはチーム最低を記録していることを考えるとNBAレベルのディフェンダーとは正直言えない。ディフェンスIQも高いとは言えず、PnRのディフェンスでは多くの場面でビッグマンと呼吸が合っていない。ただし、リバウンドは強く6.3reb、そしてstlとblkは悪くない数字を記録している。

アウトサイドシューティング

　ミッドレンジでは優れたスコアラーだが、アウトサイドではそうでもないかもしれない。3P:27%と高くはなく、何よりもアテンプトが少ない。ハンドリングスキルで目の前にスペースを作ってもそこから3PTに繋げることは珍しく、試合を見ていてもあまり外のシュートを好んでいない様子がわかる。もちろんこれからプレーエリアを増やす確率は低くないが、しばらくはペリメーター内が彼の得点レンジとなるだろう。

今ドラフト最高のスコアラーで、今年でなければ間違いなく1位指名だった逸材。ブレイザーズのチーム状況は置いといて、2位なら彼を指名するのはほぼ間違いないだろう。ただし、ディフェンスには目を瞑る必要がり、すぐ勝てるかというと疑問符が残る。ブレイザーズが彼を指名した時が、チームの道を選ぶ時かもしれない。