フィニッシュ

　ゴール下に回り込むことができれば素晴らしいフィニッシューとなる。軽いポストムーブは難なくこなせ、両手を使った柔らかいタッチの持ち主。今シーズンは66の2PAを63.6%と言う素晴らしい効率で決めた。

バスケットボールIQ

　この項目ではすでに完成された選手と言え、おそらくフルゲーム(彼は5分くらいしか出ないので注意)を見て最初に気に入るポイントだろう。オフェンスではスクリーンを常にかけ続け、自らもゴール下にダイブすることでオフェンスに流動性を与える。ゴール下で得点を取れそうな際には、すぐにポジションを取りに行く。そこからポストプレーに繋げたり、シールの役割をはたしたりする。ディフェンスではブロックに飛びすぎる印象を受けるものの、正しくローテーションをし、PnRにも上手く対応しているように見える。
　もちろんバルセロナの戦術が優れている部分はあるが18歳のセンターとして傑出した戦術理解度と言える。

ディフェンス

　長さとスピードを持つ良いディフェンダーでスペインのレベルが高いガードに対してスイッチして守る能力がある。ポストでは相手センターをフィジカルに守り、リムから遠ざける。ショットブロックに関しては改善の余地がある(やや飛びすぎる)が、ユーロリーグでは36分換算で2.4blkと、この分野でも素晴らしい才能を持っていることがわかる。

ストレッチポテンシャル

　最近のビッグマンの主流はストレッチビッグマンだが、彼がそのように成長する確率は現時点では低いと言わざるを得ない。シューティングはFT:50%と低調で、3Pに関しては3年間でまともなアテンプトを一つもしていない。また賢くプレーしてスクリーンを有効にかけるタイプのプレイヤーだが、ボールが扱えるタイプにビッグマンとはいえない。トップの位置でボールをもち、ガードへのハンドオフプレーに繋げたり、カットした選手にパスを飛ばすタイプのセンターではない(現状では)。例えばアデバヨやドレイモンドを期待すると少しギャップがある。

リバウンド

　36分あたり9.1rebと及第点のリバウンダーだが、NBAで主力センターになるには改善が必要。オフェンス、ディフェンスともに消極的なリバウンダーではないが、現在は結果に繋がってない。とはいえユース年代では悪くないディフェンダーだったので、これから成長する見込みは十分ある。

スタートのビッグマンに起用できるレベルでは当然ない(あくまでルーキーなので)が、2番手もしくは3番手のビッグマンとしては良い選択だと感じる。優れたガードがいるブレイザーズは彼の才能を生かすには悪くないチームかもしれない。そしてユーバンクスやホワイトサイドに多少のゲームメイクを覚え込ませたブレイザーズなら彼の弱点を改善する可能性もある。彼が2巡目まで残った場合、その動向に注目する必要がある。