夢見るデリジョン 223 View (2023-11-21 16:54)

Rip City Remixの紹介

Rip City Remix



 ブレイザーズの下部組織発足は長年待ち焦がれていた。そんな中2023-24シーズン、Rip City RemixというGリーグチームがようやく発足された。これにより、ブレイザーズ所属の2way選手、またGリーグで経験を積ませる予定の選手を、自身の下部組織で見ることができ、戦術面・育成面での連携が取りやすくなった。また、Gリーグ契約選手のスカウティングにおいても、判断がし易くなったと言える。


 公式サイト


 ホームアリーナはポートランドのChiles Centerである。ヘッドコーチはJim Moranで、2014-15シーズンから2020-21シーズンまでブレイザーズのビデオコーディネータやACとして働いてた人物である。


 リミックスのスケジュールはここにまとめた。ストリームリンクと、もう終わった試合の場合にはボックススコアが確認できる。ストリームリンクは最速で1週間前に貼られる。


NBA Gleague


 NBA Gリーグについて詳しいことはこちらを参照されたい。今回は重要なポイントと注意点のみ説明する。


アサインとリコール


 ブレイザーズはRemixに選手をアサインし、リコールすることができる。出場機会を与えるためなどに、主にループやクリスなどをRemixにアサインし、ブレイザーズの試合に出したい場合にはリコールする。その際、上記のように必ずアナウンスされる(2way契約の選手はその限りではない)。


Gリーグ契約

 Gリーグ契約はチームではなくリーグとの間で行われる。そのため、Remixの選手はリーグ全体の資産のようなイメージになる。他のNBAチームはRemixの選手をNBAチームにコールアップすることができると同時に、ブレイザーズも他のGリーグチームから選手をコールアップすることができる。つまり、Remixで活躍した選手が、明日にはライバルのNBAチームのユニフォームを着ているかもしれないのだ。とはいえ、もちろんNBAチームからアサインされている選手をコールアップすることはできない。


武者修行に向かうブレイザー


 まだ6試合だが、ブレイザーズは頻繁に若手選手をRemixにアサインしている。ここでは、おそらくシーズンの大半をRemixで過ごすことになるであろうブレイザーのここまでの印象などを紹介する(個人の感想)。


ライアン・ルペアー #72 SG-SF


12.0pts, 6.4reb, 2.4ast, 1.8stocks, 43%/30%/89%


 ループはここまでほとんどの試合で2桁得点を記録しており、同時に3+stocksを複数試合で達成している。前評判通りにディフェンダーとしての能力の高さを見せている。Remixでは時折ハンドラーを任されており、視野が非常に広い。まだまだおぼつかないことも多く、ターンオーバーも多いが、将来的にはスコアできるウィンズロウのような選手になるかもしれない。


クリスマレー #8 PF


15.0pts, 5.0reb, 2.0ast, 3.0stocks, 34%/32%/80%


 クリスマレーはディフェンス面で大きなインパクトを誇っている。ハンドラーにつくこともインサイドでビッグマンをブロックすることも容易い。しかしながらオフェンス面ではもう少し時間がかかるかもしれない。シュートタッチが安定しきっておらず、フィニッシュは現状ではやや物足りない。もう少しRemixで彼を見ることになるだろう。


モーゼスブラウン #10 C


10.0pts, 14.0reb, 3.0ast, 3.0stocks, 60%/—%/50%


 モーゼスブラウンの役割はブレイザーズと同じもので、全く同様の印象を受ける。ただ、サイズによって他を圧倒することができており、Gリーグでは半ばアンストパッブルな選手だ。彼は今後Remixでどのように扱われるのだろうか。


NBAの生き残りへ、2way契約組


 ブレイザーズはメイズを本契約へと昇格させており、結果を残せば、NBAに生き残ることができる。ここではGリーグで多くプレーすることになるであろう2way契約の選手を紹介する。


ジャスティン・ミナヤ #24 SG-SF


12.7pts, 4.3reb, 4.0ast, 2.7stocks, 40%/31%/60%


 最近ブレイザーズで起用されだしたミナヤは、Remixでは攻守両面で多大な貢献をした。どこからでも飛んでくるディフェンスはサイブルを思い起こさせる。ターンオーバーはやや多いが、Remixではハンドラーの役割もこなしていることにも注目だ。最近はRemixでの出場が減っており、期待されていることがわかる。もしかしたら本契約の声がかかるかもしれない。


ジャマリー・ブイエ #21 PG


12.0pts, 5.0reb, 4.0ast, 1stl, 39%/0%/50%


 ブイエはGリーグではハンドラーとして快適にプレーしている。上記スタッツには載っていなが、直近の試合ではアスレチック性も見せており、2blkを記録した。とはいえ、ショット精度やスコアリングにはRemixにおいてもやや不安が残る。NBA残留に向けて、スコアリングを伸ばしたいところだ。


デュオップ・リース #26 C-PF


37.0pts, 9.0reb, 1.0ast, 2blk, 75%/83%/50%


 正直紹介するかどうか迷ったが、2way契約なので紹介する。リースは開幕戦のみの出場で、その後はずっとブレイザーズに帯同している。ロブがシーズンエンドの怪我を負ったことを考えてもおそらく今シーズン中に契約をもらうことになるだろう。Gリーグでは完全に無双状態であった。


目指せNBA注目のGリーグ契約選手


 これから先の選手はGリーグ契約選手だ。明日にはライバルNBAチームのユニフォームを着ているかもしれない。そのことに留意した上で注目選手を紹介する。


マラカイ・スミス #18 PG-SG


15.4pts, 7.6reb, 4.6ast, 1.4stl, 39%/27%/90%


 Remixのエース、マラカイはゴンザガの6マンだったようだ。ブイエがアサインされてからは6マンとして起用されている。最大の特徴は得点力で、30点以上決めた試合もある。特にクランチタイムには異質な雰囲気を醸し出す。サイズも十分で、リバウンドに強いことも魅力の一つだ。一方で好不調の波は激しく、現状最大の課題であろう。特にゲーム中しばしば見せるフローターの精度は微妙だ。彼は今シーズン中にどこかから2way契約をもらう可能性が高い。


ジョージ・コンディット #16 C


7.7pts, 6.3reb, 1.0ast, 2.4stocks, 63%/33%/17%


 モダンなビッグマン、コンディットも2way契約をもらう可能性がある。最大の特徴はディフェンスでのモビリティで、ウィング程度までなら問題なく守り切ることができる。また、インサイドを張る力強さも持ち合わせている。現在は怪我での欠場が続いており、次の出場機会は不透明だ。とはいえ怪我から復活できれば、ブレイザーズがリースに本契約をあげた場合、コンディットに2wayのスポットを空ける可能性がある。


ジャレイ・フォスター #99 F


11.8pts, 4.4reb, 1.0ast, 1.4stocks, 46%/35%/75%


 フォスターはRemixが最初のプロチーム経験らしい。彼はあまり目立たないが、自らの仕事を堅実にこなすビッグウィングだ。あたりに強く、多くのポジションをマルチに守ることができる。またシュートも今の所は35%程度で決めており、Gリーグレベルでは非常にレベルの高いウィングだ。活躍を継続できれば、彼にもNBAのチャンスがある。


終わりに




 今回はRemixについて紹介した。これを機にぜひRemixも楽しんでいただけたらありがたい。RemixはYouTube上で試合を配信しており、(YouTubeで検索しても出てこないが)urlを知っていれば誰でも見ることができる。終わりにここまでのベストゲームを2つほど貼っておく。


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