ペイントスコアリング

　リム周りで素晴らしいタッチを持っており、FG%:60.7%で22.3ptsを平均して見せた。また、相手がファールで止めてきても、FT%:73.4%とセンターにしては高い効率で得点を重ねることができる。それでもなおFTAは7.1本を平均したことから彼のペイントエリアでの支配力がわかる。ロールマンとしてはもちろん、ポストプレーにも安定感があり、フックショットを打つ場面も見られる。

インテリアディフェンス

　得意のサイズを生かして、見事にペイントエリアを封じる。BLK%は7%とNCAAレベルではTopTierには僅かに足りないが、DReb%: 27%を超えるなどディフェンスリバウンドによる貢献は驚異的だ。
実際に試合を見てみよう。確かにウィングやガードのプレイヤーに振り回され、遊ばれているようにも映るが、彼は見事にペイントエリアを潰し、ショットを遠ざけている。そして最低限のチェックをし、リバウンドに向かう。試合映えはしないタイプだが、このディフェンスは決して過小評価されるべきものではない。

リバウンド

　横にも縦にもでかいので、リバウンド力は完全にイカれている。Oreb%は22%超えと完全にとち狂った数字で、先述のようにディフェンスリバウンドの安定感は抜群だ。リバウンドに関してはNBAでも対抗できる選手がいるか分からない。

パス

　エリートレベルのパサーとは言えないが、パス能力は期待できるものだ。NCAAで彼に対抗できるセンターは少なく、掲載したフルゲームからも分かる通り、彼がポストプレーを始めると、さながらエンビートのように囲まれる。でも彼はターンオーバーすることなく、味方を探し、パスを流すことに何度も成功している。ここまで囲まれるセンタープレイヤーがAST%/TOV%:13.3%/11.5%を記録したことは評価されるべきだ。

ペリメータースキル

　20年前であれば、マイナスとは取られない要素だったが、現在のビッグマンにはペリメーターでのスキルがある程度求められてしまうとリファレンス先で評価される。確かに彼がNBAで実力を発揮するにはこのスキルの発達が必要そうだ。試合中はほとんどポストでポジション争いをしているため、こればかりはよくわからない。あまり期待しない方がいいと感じる。

スピード

　最近のビッグマンでは流行りのクイックネスがないため、ガードやウィングのプレイヤーをマークすることは厳しい。こればかりは運動能力の問題なので、今後改善する可能性はかなり低いだろう。これはあくまで最近の流行りだというだけで、別にスイッチできないビッグマンがマイナスな訳ではないが、3Pショットに対しては完全に無防備と言ってよく、彼のディフェンススタイルがNBAレベルのシュートが上手いガード達に通用するかどうかは見てみる必要がある。

スクリーンプレー

　恐らくポストさせるのがチームに取って一番いい戦術だからだろうが試合中はほとんどポストでポジション争いをしていてピックをかけにこない。体がでかいので、過剰な心配かもしれないが。

ディフェンスでのインパクトはNBAでも間違いはないだろう。もちろん、NBAレベルのガード相手にどう対抗するかという課題は残るものの、ビッグマンが課題であるブレイザーズとしては43位のピックを賭けてみる価値は間違いなくある。将来的にもFTのタッチの良さからロペスのようにストレッチ化する可能性を感じる。